株主優待

【優待銘柄】アトムの株主優待廃止はあり得るのか。業績・株主構成から考える

株主優待で人気の銘柄の代表銘柄としてアトム(7412)があります。

私も株主優待好きの1人として保有しています。

普段はなかなか株価の上下が少ない銘柄ですがコロナショックに巻き込まれて大きく株価を下げているので分析してみようと思いました。

記事タイトルにあるようにメインは優待廃止の可能性についてですが、先に結論から述べますと、筆者の考えとしては優待廃止の可能性は限りなくゼロに近い!
と考えています。

アトムの株主優待について

アトム株の保有者には株主優待カードが配布されます。

カードにはアトム系列店舗で使用できるポイントが入っており、各飲食店で利用できる制度になっています。

優待金額と利回り

優待の権利確定は年2回(9月・3月)です。

それぞれ同じポイントが付与されます。

必要株数 優待内容
100株 2,000ポイント(年間4,000P)
500株 10,000ポイント(年間20,000P)
1,000株 20,000ポイント(年間40,000P)

 

1ポイント=1円として利用が可能です。

現在の株価は735円ですので、それをもとに利回りを計算してみます。

※年間の金額で計算。100株なら4,000ポイント(4,000円)

100株、500株、1,000株すべて優待利回りが同じとなっています。

ただし、例えば200株保有すると利回り面では損をすることになるので注意しましょう。

優待人気銘柄として納得のいく利回り水準ですね。

利用可能店舗

アトムの優待が人気の理由の1つとして利回りの高さは確かにありますが、他にも理由はあります。使い勝手の良さです。

アトムはコロワイドグループに所属しており、コロワイド系列ほとんど全ての店舗で利用が可能なのです!(株式会社コロワイド、株式会社アトム、株式会社カッパ・クリエイト)

以下に代表的な店舗をジャンルごとに分けてみました。

 

焼肉系
  • カルビ大将
  • 韓の食卓
  • 味のがんこ炎&がんこ亭

 

寿司系
  • にぎりの徳兵衛
  • 海鮮アトム
  • かっぱ寿司
  • 清水漁港寿司特急まぐろ屋バンノウ水産

 

しゃぶしゃぶ・ステーキ他
  • しゃぶしゃぶ亭 濱ふぅふぅ
  • ステーキ宮
  • 和牛ステーキ
  • かつ時

 

ほかにもまだまだ利用できる店舗はありますので、気になる方は以下のリンクから検索してみてください。

アトムの株主優待を利用できる店舗はこちら(コロワイドグルメサーチ)から検索することが可能です。

サイト管理人
サイト管理人
管理人が把握しているだけでもあと20店舗ぐらいは使えるお店があったはずだよ!

もしお店にいけない場合は?

万が一近くにお店がなくて利用方法に困っても大丈夫!

アトムの優待は以下のような商品と交換することも可能です。

\2020年1~6月の商品内容/

アトム-HPより
女性投資家
女性投資家
ちょっとまって!
私、100株ホルダーなんだけど2,000ポイントで交換できる商品なんて2つしかないじゃない!
サイト管理人
サイト管理人
大丈夫、アトムの優待は付与から1年が期限だから100株ホルダーでも4,000ポイントの商品は交換できることになるよ!
女性投資家
女性投資家
ふーん・・・
それでも少なくなぁい?
サイト管理人
サイト管理人
ちょっとしたカラクリを使えば6,000ポイントまでは貯めれるんだけどね!まあとにかく使い勝手は悪くないはずだよ!

 

なぜ優待廃止がうわさされる?

優待廃止のうわさが立つ原因、それは業績の悪化です。

特に減損などが多く1株益(EPS)がボロボロになっています。

まずは売上と経常利益から順に確認していきましょう。

売上高・経常利益推移

売上高・経常利益推移

 

売上高について

売上高にそれほど上下はありません。
2016年と2020年を比較しても売上高の差は6億円ほどしかなく、ほとんど横ばいであることが分かります。

売上に関しては安定しているとも見れますが、裏を返せば成長性がないということになります。
それでも優待銘柄ですから売上キープをすればまずまずといったところでしょうか・・・。

 

経常利益について

問題なのは経常利益です。

2016年には約31億円あった経常利益が2020年予想では約16億円!!

売上キープはできていても経常利益は右肩下がりになっています。

この理由はどこの飲食業界でも言われていますが、

  • 原材料の高騰化
  • 人件費の上昇

 

この2つが主に経常利益を圧迫している原因となっています。

サイト管理人
サイト管理人
飲食業界の決算報告をよく見るけどどこも同じようなことが書かれているよ!

原材料の高騰化と人件費の上昇が減益の原因となることは間違いないでしょうけど、

そもそも出退店を繰り返す飲食業界ですから売上が前年キープの場合は減益になる傾向が強いです。

 

1株益(EPS)について

最も問題なのは1株益(EPS)です。

EPS推移

直近2年赤字!!

2020年は今のところあくまで予想ですが、赤字着地でほとんど間違いはないでしょう。

2019年、2020年連続で赤字になる理由の1つに減損損失が挙げられます。

【2019年】
採算の合わない92店舗において約12億円の減損損失を計上。

 

【2020年】

採算の合わない41店舗において約6億円の減損損失を計上。

一般的には2年連続で減損損失が発生することはあまり無いのですが、アトムのように多くの店舗を持っている場合、店舗ごとに減損の判断をするため毎年発生してもおかしくはありません。

ただし減損は業績悪化の特徴でもありますから問題視すべきことではあります。

優待廃止にならないと考える理由

では優待内容と業績を振り返ったところで、なぜ優待廃止が常にうわさされているのか、そして管理人が優待廃止とはならないと考える理由を説明したいと思います。

優待廃止が懸念される一般論

一般的には1株益に対して優待価格が高すぎると言われています。

女性投資家
女性投資家
だってほんとのことじゃない!
1株益が2円だったり、マイナスだったりするのよ?1株当たり40円分の優待(100株で4,000円)ってどう考えてもおかしいじゃない!!

このような意見が多いように思います。
この意見を素直に納得してしまったあなたは要注意ですよ!

 

そもそも考え方が間違っている

もし優待ではなくて、仮に配当金だった場合はどうでしょうか?
※結果は同じではありません。

配当金は利益から出されるものですよね?
1株益が100円で配当金が40円なら配当性向は40%と言われるし、1株益が200円で配当金が40円なら配当性向は20%と言われます。

利益を基にして投資家にお金を還元するものですから、もちろんアトムのように利益が出ていない会社は減配や配当金がゼロになる。なんてことは当然のことです。

女性投資家
女性投資家
配当のことは分かるわよ!当り前よね。優待もおなじでしょ?
サイト管理人
サイト管理人
実は優待は考え方が全然違うんだよ!

優待は最終利益を基に考えない

配当金は最終利益を基に計算されるものでしたが、優待はすでに損益上に含まれています。

だってそうじゃないですか?あなたがアトムのお店で優待を使った場合、店舗はそのタイミングで売上に計上しますよね?もちろんその分の仕入れも計上されています。

優待カードを配った段階では損益上はなにも動きません。(配送コストはかかるでしょうが、それも最終利益を計算するまでの過程に含まれています。)

女性投資家
女性投資家
え?じゃあ1株益がマイナスでも配当と違って優待は出せるってこと?
サイト管理人
サイト管理人
そうだね!

ただし、本来売上時に入ってくるはずのお金が優待を利用されることで入ってこないことになります。その分最終利益を圧迫していることは確かですが、最終利益がマイナスなのに優待を出しているのはおかしいといった発言はお門違いです。

アトムはここ数年、1株当たり2円の配当を出しているようですが、配当は最終利益から出されるものなので注意しなければなりません。

優待が無くならない理由。個人保有の浮動株が多いから。

アトムはコロワイドの子会社ですから、議決権の半数以上(アトム株の50%以上)を常にコロワイドが握っています。

2016年あたりからの推移をみると50%ギリギリから53%といったところでしょうか。

残りの大口株主は銀行やファンドが発行済み株数の1%未満をそれぞれ保有しているだけですから、浮動株は40%以上になります。

この浮動株のうちほとんどは優待目当てで購入している個人投資家が多いでしょうから、業績の悪いアトムの優待が無くなれば株価がどうなるかは明らかですよね?

ですから言葉を変えると、
×無くならない
〇無くせない!!

という訳なのです。

サイト管理人
サイト管理人
ちなみにすかいらーくは70%ほどが浮動株だから無配になっても優待は無くせないだろうね

 

まとめ

  • 優待は最終利益から算出されるものではなく、コストはすでに損益上に含まれている。
  • アトム株は個人保有の浮動株が多く、優待を無くそうにも無くすことができない!