高配当株

丸紅が大幅減損!今後の配当金と株価はどうなる?

日本を代表する総合商社の1つである丸紅が大幅減損と業績の下方修正を発表しました。

複数事業合わせて合計3,700億円の大幅減損となり、当初予想の2,000億円の黒字から1,900億円の赤字に転落しました。

 

下方修正まとめ
  • 7事業部門でそれぞれ減損を発表
  • 丸紅の実態利益も200億円減
  • 配当は35円を維持

業績の下方修正と大幅減損

合計7つの事業分野において計3,700億円もの減損損失を発表することになったそもそもの大きな原因は原油価格の暴落をはじめとするコモデティの価格下落です。

減損損失の内容

丸紅IR情報より
  1. 米国メキシコ湾の石油ガス事業 ▲800億円
  2. 英領北海の石油ガス事業 ▲650億円
  3. Gavilon穀物事業 ▲800億円
  4. 米国西海岸の穀物輸出事業 ▲200億円
  5. チリ銅事業 ▲600億円
  6. 海外電力及びインフラ関連事業 ▲400億円
  7. その他 ▲250億円

いずれも原油、穀物、銅の価格下落及び将来の価格見通しを引き下げたために発生したものになります。

経済が停滞すると予想される今後、原油、穀物、銅などのコモデティ価格も回復しないことを見込んでの減損損失となりました。

そもそも減損損失ってなに?

女性投資家
女性投資家
減損損失ってそもそも何なの?

このような疑問を抱いているかたも多いかもしれません。

減損損失とは将来の予想リターンが低下したときに、今の時点で予想できる価値に基づいて資産価値を減らしちゃうことです。

 

例えば石油を採取するための機械を10億円で購入したとします。

もちろん企業は闇雲に機械を購入したのではなく、この機会ならこれくらいの石油を採取できるだろう
と考えて買っています。その価格を仮に15億円分としましょう。

ところが今回の原油価格暴落で採取できる原油の価値が下がったせいでおおよそ5億円分しか原油が採取できなくなってしまいました。

となると5億円を回収するために10億円の機械を購入したことになります。
それなら損失と認めて機械の価値を5億円(仮)まで下げてしまおう!
これが減損損失です。

ただし、いつでも自由に減損損失を出していいわけではありません。そんなことをしてしまえば利益の調整が簡単にできてしまいますからね。

よっぽど将来の回収額(売上)が低下する場合の処置だということを覚えておきましょう。

 

業績の下方修正について

丸紅IR情報より

先ほどの7つの事業合計3,700億円の減損損失と同時に、実態としての純利益の低下▲200億円もあわせて3,900億円の下方修正となっています。

女性投資家
女性投資家
コモディティ価格の低下だけじゃなくて単純に丸紅の力が落ちている部分もあるのね
サイト管理人
サイト管理人
そのようだね!
このタイミングに乗じてしれっと発表しているね(笑)

配当金は維持?今後の配当予想は?

配当金は据え置きの予定!

丸紅IR情報より

配当金予想は以前から発表されている1株35円で変更ありません。

下方修正した要因のほとんどが一過性であることを考慮して配当維持に踏み切ったようです。

しかし財務面が悪化したことをふまえて2021年度の自社株買いは行わないことが発表されています。

おそらく今後は多くの企業が減配を発表するでしょうから配当維持だけでもありがたいことです。

油断は禁物!原油価格に注意!!

女性投資家
女性投資家
よかったぁ~
配当金は減配しないのね!
サイト管理人
サイト管理人
今期はそうだけど今後は油断できないよ?
丸紅IR情報より

今回7事業分野において合計3,700億円もの大規模減損を実行したわけですが、将来の原油価格予想を基に、いくら回収できるかを考えて損失としています。

今回の場合、丸紅は2020~2023年度の原油価格は38~44(ドル/バレル)と見積もっています。
つまりこの予想を下回るようであれば追加の減損損失となる可能性もあるわけです。

2020年3月28日現在は1バレル=21.84$(WTI原油)

今後の配当金はどうなるの?

現在のWTI原油価格は1バレル=21.84$です。

仮にこのまま原油価格が回復しないようであれば遅かれ早かれ減配することになるでしょう。

減配しないとしても増資など株主にとって不利な状況になることはほぼ間違いないと言えます。

ただし、原油価格が1バレル=21$台という価格ははっきり言って異常です。
おそらく原油算出国の各国が赤字生産となっていることが予想されています。

今はロシアとサウジの激突が続いていますが、例えばロシアは国家予算を1バレル=40$ほどで組み込んでいますから、この状態が続けば両国とも大打撃を受けることは間違いありません。

サウジ側にしてもロシアより状況は厳しいと言われていますからいずれ原油価格を上げに転じさせるはずです。

仮にロシア基準の1バレル40$程度になれば、丸紅の前提通り38~44(バレル/ドル)ですから配当金の心配をする必要はないでしょう。

今後の株価はどうなる?指標と買い時を確認

\5年チャート(月足)/

SBI証券-丸紅チャートより

 

\1年チャート(日足)/

SBI証券-丸紅チャートより

 

  • 株価 590円
  • PER 5.12倍
  • PBR 0.6倍
  • 年高 855円
  • 年安 507円
  • 1株配当 35円
  • 配当利回り 5.93%
  • 優待 なし

大幅減損と下方修正を発表した翌日の株価は▲11.7%安となりました。

2,000億円の黒字予想から▲1,900億円の赤字はさすがにインパクトが絶大でした。

しかし、発表から2日後には前日比+7.4%と値ごろ感からの買戻し?の動きが見られています。(この日は日経平均も3.8%上昇しています。)

今の株価は買い時?

筆者は今の株価では買いません。絶対に買いません。

おそらく今後、ほとんどの総合商社が下方修正を発表するはずです。それほど市況は悪化しています。

市場からは、

男性投資家
男性投資家
配当利回り5.93%は高い!さすがに買いだ!!

などの意見が聞こえてきますが、収益性が低下することを認めて企業も減損をしているわけであり、財務面が悪化するだろうから自社株買いも控えているわけです。

 

もちろん配当だけでなく長い目で見れば値上がり益も期待できるかもしれません。市場が回復することを考えれば今の株価は割安と言えるでしょう。

しかし回復する目途は立っておらず、市場がどこまで悪化するかの見通しも不明ですから今の株価で手を出すのはリスクが高すぎると考えています。

今の株価で丸紅を購入するぐらいならたばこ株でも買っておいたほうがマシなパフォーマンスになるのではないでしょうか。