高配当株

【8058】暴落相場で買いたい三菱商事を分析してみた

こんにちは、ゆうたそです。

高配当株として人気の高い三菱商事。比較的高配当が多い商社株の中でも目立つ存在です。現在の配当利回りは4.25%の充分に高配当と呼べる水準になっており、高配当狙いの投資家の多くは注目していることでしょう。

 

今回は三菱商事のこれからの分析、そして私ならいくらで購入するかを検討していきたいと思います。

三菱商事は累進配当企業

累進配当・・・今出している配当金から減配をすることなく、配当金を出し続けること。

三菱商事は累進配当をおこなうことを宣言しています。高配当株に投資する方々にとってこれほど安心できる公約はありません。

日本には累進配当を約束している企業がいくつかありますが、あまり数は多くないため三菱商事は大変貴重な1社なのです。

三菱商事の増配プラン

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この資料は2018年11月の中期経営計画で公表されたものです。

現在から2年後である2021年には1株当たりの配当金を200円にする方針でいるようです。

2019年7月3日現在の株価は2,950円なので、今購入しておけば2年後には配当利回り6.7%越えになるのです

 

もちろん、一株配当200円を実現するためにはさきほどの資料にあるように以下の2点がポイントとなってきます。

 

  1. 純利益9,000億円に到達すること
  2. 配当性向を35%にまで引き上げる環境が整うこと

 

②の配当性向については全く持って問題はありません。

キャッシュ量は文句のつけようがありませんし、安定している企業なので急に大きな資金が必要になるとはあまり考えられません。いつでも配当性向35%にする環境が整っていると思います。

しかし、①の純利益9,000億円はあまりにも無謀なのではないか?と思ってしまいました。

2021年度の純利益9,000億円は達成可能なのか

結論から言ってしまいますと、個人的には無理だと思っています。

私だけではなく、市場全体としても無理だと判断しているから2021年まで持っておけば配当利回り6.7%越えになる水準で株価が放置されているのかもしれません。

本当に宣言通りの1株配当200円を達成すると市場で思われているならこれほどの安値では放置されていないはず。

 

三菱商事の業績推移

 

三菱商事ー財務データより

 

神様の声
神様の声
売上高という名称を使っておるが、三菱商事はIFRSを使用しているため、正確には営業収益じゃ

さて、グラフをみていきましょう。大きく変化があったのは2か所です。

2016年:子会社の減損

まずは2016年から2017年にかけての当期純利益の増加。

まだ記憶に新しく感じる人も多いかもしれません。60年もの歴史を誇る三菱商事が初めて最終赤字となったのが2016年です。

 

2016年に子会社の大きな減損が発生してしまい、本業は順調でも減損のダメージが大きすぎるあまり、赤字となってしまいました。減損はあくまで一時的なものなので、2017年からは通常に戻っています。

 

2019年:売上急増(認識方法の違い)

次に2018年から2019年にかけての売上の増加です。

これは収益の認識方法の違いによるものです。

簡単に説明すると、今まで売上としていなかったものも売上として処理するようになっちゃいました。

だから大きく増加して見えるのですが、見かけの数字は動いても認識の方法が違うだけなので収益力が上がったわけではありません。

実質的な売上増加はおそらく、2018年の+4~5%ほどではないかと思います。

2021年の純利益9,000億円はたぶん無理

 

当期純利益の推移は以下のようになっています。(単位:百万円)

2015年 400,574百万円
2016年 ▲149,395百万円
2017年 440,293百万円
2018年 560,173百万円
2019年 590,737百万円

 

2017年からは順調に利益を伸ばしています。企業規模が大きくなるほど成長速度は鈍化するはずですが、三菱商事は着実に成長しています。

しかし、この増加ペースだと目標とする2021年に純利益9,000億円に到達することは厳しいと予想されます。

目標の9,000億円は親会社に帰属しない利益も含めているので難易度は下がりますが、2019年時点で親会社に帰属しない利益を含めても純利益は645,784百万円なのであと2年で9,000億円はかなり無謀です。

 

おそらく、このペースでいくならば良くても8,000億円止まりでしょう。

 

神様の声
神様の声
夢の1株配当200円はまだ先かもしれんのぉ~

 

三菱商事の配当性向を確認

三菱商事は配当性向を35%まで引き上げる方針を発表していますが、現在は水準にあるのか確認しておきましょう。

何度も言いますが、配当性向を35%に引き上げる環境は整っていますので、配当性向についてはそれほど心配していません。

配当金&配当性向推移

  • 一株益は右肩上がり
  • 配当金も右肩上がりだが、配当性向も上昇中
  • 2016年から1株配当が急増

 

配当金は2018年は110円。2019年は125円。グラフには載せていませんが、2020年も125円(予想)となっています。

 

純利益8,000億円なら配当金はいくらになるか

もし、純利益が8,000億円程度となってしまうなら配当金はいくらになるのか予想を立ててみました。

配当金の支払い対象となる株数の変化や希薄化の影響が見込まれるため正確な数値はお伝えできませんが、1株益は480円~500円程度になることが予想されます。

 

配当性向35%が実現すると仮定するならば2021年は168円~175円の配当金が見込まれます。あくまで私の試算なので参考程度と思ってください。

 

三菱商事の市況情報

株価 2,952円
PER 7.68倍
PBR 0.82倍
配当金 125円
配当利回り 4.23%
株主優待 なし

 

株価推移10年チャート

ヤフーファイナンスより

 

このチャートは10年間の推移を表したものです。

初めて1株配当が80円に乗った2017年から株価は右肩上がりとなっています。

しかし、一株益も配当金も増加しているのに、現在の株価は2015年につけた高値とほとんど変わりません。やはり景気敏感株は上がりにくい体質のようですね。

 

神様の声
神様の声
キャピタルゲインを狙うのは難しそうじゃ

 

株価がいくらまで下落したら買いか?

もし、2021年に純利益9,000億円が実現して配当金200円となるならばいますぐ私は購入します。しかし、純利益が8,000億円。配当金は168円~175円になるとみていますので、まだ買いに向かうつもりはありません。

 

神様の声
神様の声
2年後の配当金が175円なら今買うと利回りは6.1%じゃ

 

しかし2年もあれば多少の急落や〇〇ショックは来るでしょうから余裕をもって2,600円台での購入を試みようと思います。

もちろん、良い銘柄には違いありませんので今の株価で購入されても何ら問題ないとは思いますが、リスクを最小限に抑えるチキンプレイを好む私はまだ手が出ません(-_-;)

 

同じく商社株で高配当の伊藤忠商事も分析してるのでよかったら見てください。

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