株主優待

トリドールの株主優待・配当金・業績推移。優待拡充で注目度アップ

トリドールはあの有名な丸亀製麺を運営している企業です。

同社は株主優待を実施しており、優待投資家から人気を集めています。

株主優待は値上がり益や配当とは違った楽しみがあり、1つの投資手法として確立するぐらいの人気っぷりですよね。

トリドールは以前から飲食系の株主優待の中では常に人気上位に位置していましたが、先日に大幅な優待拡充を発表しました。

そして優待だけでなく、配当も以前から実施している企業なので株主還元に力を入れている企業の1つです。

トリドールの株主優待・配当金は?

トリドールは株主優待と配当金を株主還元として実施しています。

先日8月14日にトリドールは優待の拡充を発表し、さらに優待投資家から注目を集めることになりました。

株主優待の内容。優待拡充でさらお得に!

変更内容は以下の2つです。

  1. 優待金額のUP
  2. 継続保有優遇制度の実施(新設)

 

トリドールは自社の運営する飲食店で使える100円割引券を株主優待としています。権利確定月は9月・3月です。

保有株数ごとに枚数が増加し、さらに今期からは継続保有制度も実施されたので長期保有がますますお得となりました。

株主優待内容
保有株数 変更前 変更後
100株以上 20枚(2,000円) 40枚(4,000円)
500株以上 60枚(6,000円) 100枚(10,000円)
1,000株以上 100枚(10,000円) 150枚(15,000円)
以上の優待が年2回の実施なので、100株保有者(変更後)の場合は年間で80枚(8,000円分)が貰えます。

 

そして継続保有優遇制度も実施されました。

保有株数 実施月 優遇内容
200株以上 9月・3月 30枚(3,000円)

 

優待利回りが最もお得になる保有株数は?

現在の株価2,411円で優待利回りを算出します。

最低保有数の100株、優待が年間20,000円(10,000円×2回)にupする500株、30,000円(15,000円×2回)にupする1,000株でそれぞれ計算してみます。

  • 100株・・・3.32%
  • 500株・・・1.66%
  • 1,000株・・・1.24%

200株~400株を保有する場合も優待内容は100株と同じなのでやはり100株だけ保有する方がお得となるようです。

つづいて継続保有優遇制度(1年以上保有)に該当する場合を見てみましょう。

以下は1年以上保有の場合(継続保有優遇制度の適用)

  • 100株・・・3.32%
  • 200株・・・2.90%
  • 500株・・・2.20%
  • 1,000株・・・1.50%
継続保有優遇制度は200株以上かつ1年以上の保有が条件なので、100株保有では変わりません。

1年以上保有する場合でも優待利回り3.32%の100株保有が最もお得になります。

200株以上からせっかく優遇制度があるのに100株の方が利回りが高いとは・・・。

多くの優待投資家にとっては長期保有の優遇制度は意味のないものとなってしまうかもしれません。

トリドールの配当金・配当性向推移

トリドールは今期(2020年3月期)の1株あたり配当金を12.5円に設定しています。

現在の株価は2,411円なので、配当利回りは0.52%となっています。

配当にはそれほど魅力を感じませんね。

優待利回りと合わせた総合利回りの場合、

優待利回り3.32%+配当利回り0.52=3.84%

となります。(100株の場合)

総合利回り3.84%はなかなかの水準です。充分に高利回りと呼べるでしょう。

配当金・配当利回り推移

トリドールは業績に連動した配当金を出しています。

配当性向を常に20%~25%程度に保つ配当施策を実施しているようです。

配当の推移はヒドイものですね。

上場以来、1度も減配をしたことが無いNTTドコモとは天と地の差です。

NTTドコモは上場以来、1度も減配なしの安定高配当銘柄NTTドコモは1998年に上場して以来、2019年現在まで1度も減配したことがありません。約20年も減配歴のない企業です。 NTT...

 

特に2018年からの動きが激しすぎます。

  • 2018年→26.5円(前年比2%増配)
  • 2019年→1.5円(前年比▲94%減配)
  • 2020年→12.5円(前年比733%増配)

配当性向を同程度の水準に保っているので、良く言えば無理のない範囲の配当を出せていることになりますが、悪く言えば多少の業績悪化ですぐに減配してしまうリスクが高いのです。

そして、配当性向を常に同程度の水準に保っているのに配当金にこれだけ動きがあるということはつまり、業績にムラがあることを意味します。

トリドールの業績を確認

トリドールの業績には確かにムラがありますが、全て安定していないわけではありません。

売上高は毎年成長を続けており、今年も増収予想を立てています。

トリドールの売上高・増収率

  • 売上高は1度も前年を下回っていない
  • 増収率は最低でも6%の高成長
  • 2020年3月期も増収見込み

1度も前年を下回らずに成長を続けているのは好感がもてます。

増収率は上下があるものの、最も増収率が低い2017年でも6.5%の増収なので飲食という業種から考えても充分な成長です。

 

しかし、このグラフだけで売上が成長しているから良い企業だと判断するのは危険です。飲食業は新規出店を重ねることで売上は良く見えるものの、既存店は減収なんてこともよくあるのです。

最低でも今期の既存店と新規店舗の月次売上推移は気にしておくべきです。

トリドールは月次売上を発表しているのでそこから既存店と新規店舗の売上推移を確認できます。

トリドール月次売上(4月~7月)の推移

トリドール-月次売上高レポートより

現在は2020年3月期の7月度まで月次が発表されています。

  • 4月度の既存店が前年を下回っている
  • 5月度からは既存店の売上も回復
  • しかし7月度の客数がわずかに下回っているのが気になる
  • 全店に比べるとやや劣るものの既存店も好調

 

4月は一時的に既存店売上が落ちてしまったもののすぐに回復していますし、

7月の客数減少の原因としては休日の増減が影響していると思われます。昨年の7月は土日祝が10日ありましたが、今年は9日でした。

飲食業は1日休日が増減するだけで大きく変わりますから、特に心配する必要はなさそうです。

今期もこのまま順調に増収を達成してほしいですね!

経常利益・当期純利益推移

トリドールの収益面は好調を保っているようでしたが、利益面では少々課題が残ります。

  • 2016年から減少し続けている
  • 2019年は減損で大幅減益
  • 2020年は大幅回復に見えるが、減損が無くなっただけ

2016年からは右肩下がりが続いています。

売上高は伸び続けていますが、やはり人件費の高騰化・原材料の価格上昇が影響しているようです。どこの飲食業もおなじようなことを言っていますね。

 

また、2019年の大幅減益の理由は国内や海外店舗の減損損失36.3億円の計上です。

その分営業利益・当期純利益も減少しているわけですが、2019年の営業利益は23億円でしたので、もし2019年に減損が無ければ59.3億円の営業利益を計上していたわけです。

 

2020年の営業利益は54.6億円の予想であることを踏まえると、つまり実質的な利益は2020年は2019年より悪化する予想であることが分かります。

2020年3月期の業績について

2020年3月期の業績は既に第1四半期が発表されています。

実は優待拡充と第1四半期決算を同時に発表しているのですが、翌営業日から2日間で約8%も株価が下落してしまいました。

優待拡充という好材料を帳消しにしてしまうほど業績は市場の期待を下回ってしまったのでしょう。

それでは第1四半期決算発表の内容を見ていきます。

トリドール-2020年3月期第1四半期決算説明資料より

2日間で約8%も株価が下落してしまった理由は以下の2つだと私は考えています。

  1. 営業利益(赤枠)・・・上期進捗は良いものの、前期を大幅に下回っている。
  2. 四半期利益(緑枠)・・・上期進捗が50%以下となっている。

収益面では相変わらず好調ですが、利益面が悪いですね。

このまま回復の兆しが見えなければ通期の下方修正もあり得るかもしれません。

トリドールの株価推移

トリドール1年チャート

ヤフーファイナンス-トリドール株価チャートより

この1年間の株価推移はほぼ横ばいをキープしています。

チャートで見る限りでは現在の株価は高値圏のようですね。

安値は2018年12月に1,600円台をつけています。

トリドール10年チャート

ヤフーファイナンス-トリドール株価チャートより

 

10年チャートは2017年まできれいな右肩上がりとなっていました。

しかし2018年の減益でトレンドが崩れ、現在は下げ止まりとなっているようです。

投資判断とまとめ

 

トリドールのポイント
  • 優待利回り3.32%(100株)
  • 配当利回り0.52%
  • 配当性向は20~25%で無理のない配当を実施
  • 売上は好調だが、利益面では課題が残る
  • 2020年3月期の下方修正も可能性あり

優待目的で保有する分には検討する価値がある利回りです。

しかし、利益面では下落の一途をたどり、今期も回復の兆しは今のところ見えていません。

総合利回り3.84%は欲しくなる水準ではあるのですが、下方修正があり得ることも考えると今わざわざ購入するまでもないと思っています。

利回りだけで見るならば欲しくなりますが、業績を考慮すると3.84%程度の利回りでは絶対に購入しません。

私はまたいずれ株価2,000円を下回る時が必ず来ると思っていますのでそのタイミングを狙います!

100株の場合、株価が2,000円なら総合利回りは4.6%となるので、トリドールの業績リスクを踏まえるとやはりその程度の利回りは欲しいところです。